サブスクビジネスとは?副業問わずビジネスを考える人は知っておいた方がいいこと

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サブスクビジネスとは


サブスクビジネスとはsubscription bissinessの略称で、subscriptionは購読、加入、申し込みと訳することができます。

毎月、あるいは毎年一定の金額を課金を受け、サービスなど提供するビジネスで、身近なところではネットフリックス(動画配信サービス)やアマゾンのkindle Unlimited(書籍の読み放題サービス)が挙げられます。

継続的に契約することでコンテンツやサービスがより充実していく可能性を秘めており、対象となるジャンルは配信系に限らず多岐に及びます。

月額などの定期購入がサブスクビジネスである様に思えますが、その本質は定期購入と形式をとることによって継続的なサービスの向上と、安定した経営を行えることにあります。

特徴

買い切りではなく月額課金


従来のビジネスは商品を単体で売るのが主流となります。例えばレンタルビデオなどであれば1本一週間で200円などです。

一方サブスクビジネスは一継続課金の形式を取ります。ネットフリックスなどでは一度払えば後は見放題です。

そのシンプルさがユーザーにとってわかりやすく、一本観るごとにいちいち価格を気にする煩わしさをなくしています。

 

顧客獲得→顧客維持によるサービスの向上


サブスクビジネスは継続課金方式であるため、重要なのは一度加入した人の離脱を防ぐことです。

その為にそのサービスの向上の為に日々努力する様になります。従来の販売方式だと購入した人へのアフターサービスはお金を産まないので優先順位は低くなりますが、売り上げを維持をするためにもカスタマーファーストになります。


データを元にサービスを決めていく


サブスクビジネスのサービスの成長や変化はユーザーのデータを元に決定されます。継続的なデータの収集をすることによってユーザの嗜好や傾向、試験的に導入した新しいサービスへの反応などをみて経営方針の判断をします。

売り上げが増えるほどサービスが充実する
継続契約型であるメリットとしてコンテンツの柔軟性があります。サービスの増加は当然経費の増加を伴いますが、比較的今後の売り上げが見通しが立てやすいサブスクビジネスでは収益に応じたリスクをとることができます。

例えばアマゾンのプライムビデオなどやkindleUnlitedなども年々コンテンツが充実し、さらに加入者がふえる傾向にあります。

双方にメリットがある


消費者にとっては価格が継続課金方式であることによって初期コストを低くサービスを購入できること、継続的なサービスの向上による満足感、使い放題などの細かいことを気にする必要などの利便性。

企業にとっては毎月、毎年の安定した収入、離脱率などを測定することによる今後の見通しの計算、ユーザーデータの蓄積などのメリットがあります。

成長性


カスタマーサービスについても従来の販売方式より顧客の満足度が売り上げに結びつきやすくなる構造ですので、サービスの向上→顧客の満足→売り上げの増加→よりサービスが向上すると双方にとっての正のスパイラルに突入することによって爆発的に事業として伸びる可能性があります。

 

まとめ


このビジネスモデルはユーザーにとっては手軽さや利便性、企業とっては定期収入や継続的なデータの蓄積など双方に大きなメリットがあります。

特に企業にとっての顧客の嗜好や傾向などは今後のサービスの方向性を決定する上でも非常に価値があるものになります。

また主観的ではなく客観的データに基づいて決定される為、見当違いな方向へ方針が決定される可能性も低くなります。

これらは「安定した成長」をしていく上でのポイントを押さえており、投資対象として考える上でもプラスの要素として働きます。

背景にあるものと課題

技術の進歩


このモデルが普及した一因として、スマホが普及したことや、ネット環境が以前に比べ大幅に改善されたことがあります。

動画配信サービスなどでは動画が観始めるのにとても時間がかかる様なら、このビジネスはここまで普及しなかったはずです。他の分野でも技術は日々進歩しているので、こういった技術の進歩とサブスクビジネスを組み合わせて考えることが、これからのビジネスを考えて上で重要なことなのかもしれません。

 

課題


通信環境などのインフラは地域のよって格差があります。地方などでは携帯の電波が入らなかったり、光回線が通ってないところも実はかなり多くあります。通信系以外でもサブスクのビジネスモデルはカーシェアや飲食関係など都市部を前提に構想されているものが多くあります。暮らしを便利にするという視点で言えば、個人的には地方こそ参入の余地があると考えますが、いまだそれを可能にする環境が十分に整っていないのが現状です。

 

携帯事業はサブスクビジネスか?


金額の大きな端末代を月額分割し、継続的な利益を目的とする携帯事業はある意味サブスクの様に思えます。

しかし生活に必需品あるインフラであることや、設備投資の大きさによる競合が出にくいことから現在日本では大手三社が顧客を分け合っている現状です。

サービスもカスタマーファーストとは程遠く、複雑な料金体系や違約金などわざと退会を面倒なシステムにしていると感じられるほどです。

生活に絶対必要で競合も増えにくいことから、現在では3社が過剰な利益を得ているのではないかと問題視されています。

 

事例紹介


サブスクビジネスは配信系に限らず色々なジャンルに存在します。ここではほんの一部ですが、紹介していきます。

 

エアークローゼット


https://www.air-closet.com/


エアークローゼットは月額制ファッションレンタルのサブスクです。体型や好みなどを元にプロのスタイリストが選んだ服が定期的に自宅まで届きます。利用ごとに感想を伝えることで次回以降のその参考も考慮し服が選ばれるのもポイントです。

服を家に保管する場所が無かったり、選ぶ手間を省く、色々な服を着たい、クリーニングが面倒臭いなど服に関するあらゆる手間を「楽にシンプル」にしてくれます。

 

NOREL


https://norel.jp/
NORELはガリバーインターナショナルの提供する自動車レンタルのサブスクビジネスになります。最短90日から利用可能で90日経てば乗り換えも可能です。

利用期間の車検や保険料、自動車税など車に関する諸経費は全てコミコミとなっています。一定期間契約経てば解約も自由で月額制なので経費計上もしやすく社用車としてもニーズが見込めます。


BarkBox


海外のサービスになりますが少し変わったところでは犬を対象としたサブスクビジネスもあります。BarkBoxは犬のおもちゃ・おやつが届くサービスとなっていて、内容はその体型や好みなどに応じて変化します。日本でも同様のサービスが出てきている様です。

 

所有する時代の終焉

 

「車を所有することは、馬を所有することと同じくらい趣のあるものになる」

 

 


上記のタイトルがついた記事がNewYorkTimesに掲載されました。
車は所有するものではなく、シェアやレンタルで利用することが主流になり、車を買うのは車自体が趣味という人に限られてくるという内容です。


確かに多くの人が求めているのは「車の所有」ではなく「車の利用」です。今までは車の利用=車の所有でしたが、現在ではその状況が変わりつつあり、経済的にレンタルの方が安くなれば多く人が車の所有に拘わる必要はなくなります。今までの価値観を置いて冷静に考えればその方が明らかに得だと誰もが分かるからです。


車業界なども自動車自体の販売が難しくなるので、既存の方法とは違うやり方でビジネスを展開してく必要があります。そしてこれは他の業種にも言えることでもあります。


今までの価値観が崩壊し、目まぐるしく変化していく時代となりつつあります。これからの時代に求められるのは本質的なものを見通す力なのかもしれません。